JR中央線、スーパーあずさ1号が甲府盆地に近づくと、そこはもう春爛漫の花盛り。桜の淡いピンクに真っ白なスモモの花、野には黄色い菜の花が・・・ 晴天とはいえないけれどそこそこの好天に恵まれて、久しぶりの山登りに心が弾みます。久しぶりというのは、2月、水仙の花を楽しもうと計画した房総の山が悪天候のため取り止めとなり、今回はほぼ4ヶ月ぶりの山行となったからです。

 

石和温泉駅から2台のタクシーに分乗して、甲府盆地の南端に位置する春日山の麓、鳥坂峠まで。峠から西北に登山路を辿ります。麓の村々の春の雰囲気はまだ山には登ってきていません。芽吹き前の木々の間を去年降り積もった落葉を踏みながら登ります。幾つかの小さなピークを登ったり下ったり。ところどころに黄色い優しい木の花が咲いています。ダンコウバイかな、アブラチャンかなと花の名をいい当てながら歩く尾根筋は案外寒く、手袋が欲しいくらいです。うす曇りの空から時折日差しは洩れてきましたが、期待していた南アルプスの山々は残念ながら見えずじまい。

 

辿りついた春日山はあまり展望も利かないので、写真撮影のみで通り越し、林道と合流して辺りの開けた黒坂峠でお弁当ということになりました。この春日山というのは不思議な山塊で、春日山を中心にその前後のピーク、崩山、トヤンハチにも春日山の名を付す説もあるそうで、何故かこの3ツのピークは同じ1,235mと表示されています。

鳥坂峠から春日山

平成21年3月31日(火)

人に会うこともない静かな山です。急な下りや草付きの急登もありますが僅かな距離です。黒坂
峠からもアップダウンを繰り返し鶯宿峠へ。この峠に「ナンジャモンジャ」と呼ばれる大木が立
っていますが、見ても何だかナンジャモンジャと思いました。登山路は鶯宿林道に合流し、この
林道を下って行きます。春まだ浅い尾根筋は少し寂しい感じもありましたが、黄色いダンコウバ
イと思われる花が行く先々に咲いていて心を和ませてくれました。

足が揃ったため、予定した時間を1時間近く短縮して下山し、林道が県道と合流するところで朝
利用したタクシーをケイタイで呼びました。甲府盆地は1週間後は桃の花盛りになるということ
です。

 

下山後は石和温泉の駅に近い「かんぽの湯」に立ちよりました。今その売却が話題となっている
施設ですが、やはり寂れた感じは否めないと思います。駅前の中華料理屋でビールで乾杯。一日
の無事を感謝し、また山での再会を約束して散会となりました。


行程:石和温泉駅(タクシー)新鳥坂トンネル−鳥坂峠崩山−春日山(昼食)−黒坂峠
   トヤンバチ−鷲宿峠中芦川−(タクシー)石和温泉駅

参加:男性)高広、森、谷、小泉、三ツ本、久下、伊藤、吉村
   女性)大窪
   

                           大窪(3回)記